【書評】insight ターシャ・ユーリック
こんにちは、あらこです。
今回は自己分析と向き合う本です。
目次
書籍の紹介
自己認識とは何か、自己認識する際に陥る罠、他人からフィードバックを受けてもらう時に気を付けることなど、自己分析をする際に役に立つことが書かれています。
自分と向き合うことは誰にとっても大事です。
そうはいってもどうしたらいいのか分からないという方に是非オススメです。
巻末に資料がたくさんついており、それらにも取り組むこともできます。
自己認識は伸ばすことが出来るスキルです。
この本はその手助けになると思います。
要約
本書の一部を抜粋し要約しました。
内的自己認識と外的自己認識
自己認識とは、自分自身と他人からどう思われているのかを知ろうとする意志とスキルからなる。
自己認識には内的自己認識と外的自己認識がありこれら2つを理解する必要がある。
内的自己認識とは自分自身を知ることで、自分の価値観、野望、行動や思考パターンなどの理解のことである。
外的自己認識とは外の視点で自分を知ると、つまり周りが自分のことをどう思っているかを理解することである。
自己認識が出来ている人ほど仕事で成功し、幸福で、より良い暮らしを送っている。
インサイト7つの柱
自己認識が出来ている人たちは以下の7つについて理解していた。
①価値観:自らを導く行動指針
②情熱:愛を持って行うもの
③願望:経験し達成したいもの
④フィット:自分が幸せで存分に力を尽くすために必要な場所
⑤パターン:思考や、感情、一貫した行動
⑥リアクション:自分の力量を物語る思考、感情、行動
⑦インパクト:周りの人への影響
これらの7つ すべてに自分の視点と他人の視点を持つことにより自分を理解できる。
気を付けるべき罠
気を付けるべき罠として本書にある内2つを紹介する。
ダニング=クルーガー効果とマム効果である。
前者のダニング=クルーガー効果は、内的な自己認識をする際の罠の1つで、自分のことを現実よりも高く評価してしまう効果で能力の無い人に良く見られる。
最高で特別な自分になるよりも、最高で特別だと思い込む方が遥かに簡単で、この効果に陥ってしまう。
だからといってできない自分を責めればよいわけではなく、これではまた別の罠にはまってしまう。
現状を把握したうえでどう改善していくかが重要である。
後者のマム効果は、外的な自己認識をする際の罠の1つで、悪い知らせを本人に伝えたくない効果で、他人に自分のフィードバックを求める際に見られる。
依然とした事実よりも優しい嘘の方を伝えたくなってしまう。
その人との関係が傷つくのでは無いかと心配している状態では伝えられない。
マム効果を少しでも取り除くには、聞き手の態度や話してもらう人の覚悟が必要である。
これら以外にも罠にはまると、正しい自己認識が出来なくなってしまうのできを付ける必要がある。
実践
本書の中の実践できそうなものを3つ抜粋しました。
振り返る
自分についての振り返りを行う。
日々の行動のチェックが重要で自分に意識的に以下のことを問いかけてみる。
今日は何が上手くいった?
何が上手くいかなかった?
何を学び、明日からどのように賢くなれる?
人生がぱっと変わるような答えは必要なく、少しずつ変わればよい。
また過去を振り返ることで、今の自分だけではなく、過去の自分がいかに自分を形作ったのかを知る。
自分の人生のシーン(良い瞬間、悪い瞬間、ターニングポイント、幼い記憶、子供・大人の時の重要な出来事、その他自分を形作ったと思うもの)を5~10個か思い浮かべる。
3Rモデル
他人からのフィードバックにどう対処するのかを示したモデルで
Receive(受け止め)、Reflect(向き合い)、Respond(行動する)の頭文字を取ったもの。
受け止める時は受動的ではなく積極的に自分のインサイトがあるところまで深く聞く必要がある。
向かい合う時は自分がそのフィードバックをきちんと理解しているのか、成功と幸福にどう影響があるのか、どういう行動を起こしていくのか考える必要がある。
行動する時には目的意識を持つことが大事で、そうすることで新しいインサイトを得られることが有る。
7日間インサイトチャレンジ
1日目-自分の自己認識圏を選択-
紙を用意して、自分にとって最も重要な生活圏を三つ挙げる。
例:職場、学校、子育て、結婚生活、友人、コミュニティ、信仰、慈善活動など
それらの成功や完璧に近い状態を考えて、そのために何を変えられるかを考える。
2日目-7つの柱を検証する-
要約のところでも挙げた7つの柱をそれぞれ検討する。
信頼できる友人、家族、同僚を見つけ、自分の意見とその人の意見の相違点を見ていく。
これからどう学び、どうやって前進するかを考える。
3日目-障壁を知る-
自分の人生で生じていると思う自己認識の障壁を一つか二つ選び、その障壁を想定する。
また、実際に自分の行動の振り返りとしても障壁を考える。
「認識の盲点」「感情の盲点」「行動の盲点」「自分教というカルト」「フィール・グッド効果」「セルフィ―症候群」など
4日目-内的自己認識を強化する-
内的自己認識の強化として以下の内1つをやってみる。
1なぜではなく何
2比較と対比
3リフレ―ミング
4一時停止
5思考停止
6事実確認
7ソリューション・マイニング
それの成果を振り返り、学んだ事や、このインサイトを利用しどう進んでいくかを考える。
5日目-外的自己認識を強化する-
愛のある批判者を一人選び、フィードバックを得る。
それに対して3Rモデルを実践してみる。
6日目-思い込みにとらわれた人に対処する-
思い込みにとらわれた人を思い浮かべて、タイプ分け(「無駄骨」「分かっているが気にしない」「誘導可能」)をし、その判断について考える。
また、以下のツールを使い対処する。
1断罪することなき思いやり
2無抵抗に流される
3リフレーミング
4こいつから学ぶことはないか
5ラフトラック
6要求を主張する
7明確な境界線
8撤退する
9思いやりを持って向き合う
7日目-評価-
チャレンジを通しての記録の振り返りをする。
一週間前に比べてどんなことを知ったのか、次の一か月に今のやる気を持続させるため目標を立てるとしたらどんなものになるかなどを考える。
ここまではするか分かりませんが、自分の成果と実践例をインサイト・フェイスブックのグループに入り、シェアする。
まとめ
自分にとって重要な真実に目を開かせてくれる出来事(アームクロック・イベント)を認識し、そこから学んでいく必要がある。
それを通すことで内的自己への理解の増進や、外からどう見られているかも分かる。
また、今の問題をどう将来の成長につなげるかが重要である。
自分を知った上でどういう行動をとっていくかも大事である。
ひとこと
本書は非常に学ぶことが多かったです。
ただ読むだけではなくこれから実践していくことできちんとものにしたいです。
それでは、また。